ドラフト候補、明石商・中森&来田が互いの性格を語る。意外な一面も (3ページ目)

  • 沢井史●文 text by Sawai Fumi
  • photo by Sawai Fumi

 そんなふたりに共通するのは"飾らなさ"だ。1年夏からともに甲子園に出場し、2年時には春夏連続して甲子園ベスト4。注目度はどんどん高まり、マスコミに取り上げられることも増え、雑誌の表紙を飾ることもあった。学校でも一目置かれる存在となったが、それでも互いに意識しすぎることもなく、ふたりの距離感は初めて会った時から変わらない。中森が言う。

「一緒にいるのが当たり前。本音も言い合えて、しょうもないことも話せる仲です。素のままでずっと仲良くしているので、特別な感情とかはまったくありません。来田はほんと見たままのキャラクターです」

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 以前ある取材で、互いにプロに進めば違うチームで対戦したいと語っていたそうなのだが、本音は少し違うらしい。

「正直なところ、どっちでもいいんです。同じチームになっても、別のチームになっても......。そのうち、何らかの形で戦うことができれば。この2年半は、中森が頑張っているのを見てきたから自分も頑張れたし、試合でも助けられました。中森がいてくれて本当によかったと思っています」(来田)

「自分も同じです。来田のほうが試合に出るのが早くて、自分はそれが刺激になっていました。来田はバッターボックスに入るとオーラがあるし、際どいところを攻めないと抑えられないバッター。お互い成長してから、将来どこかで対戦できたらいいなというのはあります」(中森)

 コロナ禍の影響で思うように野球ができない時期もあったが、この2年半という時間はふたりにとっていかに有意義であったかがわかる。そして悩みに悩んだ末に提出したプロ志望届。その先にある輝かしい未来を信じながら、10月26日の運命の日を待つ。

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