レジェンドの弟が打撃の免許を皆伝。普通の捕手が3年でドラフト候補へ (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Sportiva

「ほかの野手と違って、フィールド全体を見られるのがキャッチャーの面白さだと思います。たとえば、ライト線にファウルボールが飛んだ直後に、キャッチャーがすぐに座るとプレーがすぐに再開されてしまいます。でも、ボールを捕りにいっていたライトは守備位置に戻りきれていないかもしれない。準備できる状態になって初めて、自分が動かないといけない。それがキャッチャーの仕事だと思います」

 目指すは「世界で通用するキャッチャー」。打撃力が評価されていても、あくまでも捕手にこだわる。

「もしプロに行けるとしたら、『打てるキャッチャー』でないと、活躍できないと思うので、それを目標にやっています。打てて、守れて、誰からも信頼される選手になりたいです」

 ドラフト会議まであと2週間を切った。たゆまぬ努力で地位を築いてきた牧原巧汰は、自分の名前が呼ばれると信じて、今日もグラウンドで汗を流す。

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