2020.09.26

ドラフトまであと1カ月。
今年の1位指名候補はこの12人だ!

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Sankei Visual

 また、今年は早川だけでなく、大学生を中心にレベルの高い投手が多い。クジ引きのリスクを避け、単独1位指名を狙う球団も出てくるだろう。

 有力候補の筆頭は伊藤大海(苫小牧駒澤大)。大学を1年で中退して再入学しているため年齢は23歳だが、それが些末に思えるほどの逸材右腕だ。

 150キロ台半ばに達する速球は勢い、強さを含めて球威抜群。昨年は大学日本代表でリリーフエースとして活躍したが、先発適性もある。You Tubeチャンネルを開設して練習法を発信するなど、次世代の担い手としても魅力がある。北海道で生まれ育った逸材だけに、日本ハムは逃したくない地元のスター候補だろう。

 即戦力という意味では栗林良吏(トヨタ自動車)も有力な候補だ。名城大4年時もドラフト候補に挙がったが、「3位以下なら社会人に進む」と自ら決めた結果、指名漏れに終わった。

 社会人の名門で揉まれて順調にステップを踏み、ただ速いだけでなく投球を組み立てられる投手に成長した。都市対抗東海予選の初戦に12球団30人のスカウトが集結したことからも、プロ側の関心の高さが伺い知れる。栗林もずっと愛知県で育まれた選手だけに、中日の動向が注目される。

 急成長という意味では、木澤尚文(慶應義塾大)も外せない。慶應義塾高、慶應義塾大と肩・ヒジの故障に悩まされ続けてきたが、今年は今までの鬱憤を晴らすかのような快投を見せている。高いリリースポイントから角度をつけて投げられる投手で、速球は最速155キロ、変化球もカットボールとスプリットで140キロ前後の速いボールを扱える。リリーフとしても先発としても期待できる投手だ。

 野手でも佐藤以外に単独1位指名を狙える存在がいる。牧秀悟、五十幡亮汰の中央大コンビもNPBでレギュラーを狙える有望株だ。

 牧は広角に鋭い打球を飛ばせる右の強打者。どのコースでも当てにいくことなく自分のスイングができて、コンタクト能力も高い。二塁の守備もソツなくこなせて、訓練を積めば三塁も守れるようになりそうだ。

 球界全体を見渡しても、右投左打の内野手が多く、右投右打の有望選手は需要が高くなる。牧の存在価値はドラフトが近づくにつれて高騰していくに違いない。