2020.09.19

関西の高校野球界も騒然。和歌山の
152キロ右腕は来年ドラフトの目玉か

  • 沢井史●文 text by Sawai Fumi
  • photo by Sawai Fumi

「練習試合で久々に実戦マウンドに立ってからは、冬場に積み上げてきた体の使い方を1カ月くらいかけて戻すことに集中していたんです。一番意識するのはコントロールです。体の使い方がしっかりすれば自然とコントロールはよくなるので、柔軟性や動きをチェックしながら投げていました。だから、練習試合が始まった頃はスピードが上がらなかったんです」

 だが、実戦を積み重ねるごとに自分の"形"が体にインプットされていった。6月下旬の報徳学園との練習試合では、バッターの反応を見ながら投げられるようになり、徐々に手応えをつかんでいった。

 夏の独自大会は3年生がメインで戦ったため小園の登板機会は限られたが、3回戦の智弁和歌山戦は背番号18をつけてベンチ入り。2回から2番手で登板した小園は、多少の力みは見られたが4イニングを投げて2安打無失点。この日の最速は144キロだったが、智弁和歌山の強力打線相手に堂々のピッチングを披露した。

「智弁和歌山戦はコントロールがよかったと思います。自信があるのは変化球のコントロール。とくにカットボールは自信があります。スプリットっぽく落ちるツーシームも使いますが、智弁和歌山戦はその球が有効だったと思います」

巨人がドラフト1位で狙うスラッガーの正体>>

 夏以降、小園は新たなテーマに取り組んでいる。

「いま一番のテーマは"力感"です。8割くらいの力で10割に近いボールをどれだけ投げられるか。余計な力を入れず、威力のあるストレートを投げられるのが理想です。最近の練習試合で自分の投げた動画を見ると、8割くらいの力で速いボールが投げられるようになってきました。とはいっても、150キロ中盤を出したいとか、球速に関してのこだわりはないです」

 性格はマイペース。周囲のことは気にせず、参考にしたり、好きな投手がいるのかを尋ねても「とくには......」と言葉を濁す。