長野は躍進する公立勢に逸材続々。
県下一の進学校にも屈指のスラッガー出現

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 一方の野手陣も、長打力のある北村彪(ひょう)、小甲大貴に、昨年秋は下位に座りながら打ちまくった捕手の黒沢駿太が居並ぶ打線は脅威だ。

 投手力なら小諸商の"2枚看板"も強力だ。182センチの加藤大雅はストレートで押す本格派右腕に対し、172センチの土屋呉巴(くれは)はスライダー、チェンジアップを武器に緩急で勝負する技巧派左腕。どちらも試合をつくれる能力があり、スタミナ十分なのも頼もしい。

 上田西の快速右腕・阿部巧雅(こうが)は、故障に苦しんだ右肩の状態次第だが、本来のピッチングができれば、高校生には攻略困難。ボールの質、変化球のキレは一級品だ。

 ほかにも上田西には、1年春からレギュラーの座をつかんだ遊撃手の高寺望夢、2年生ながら4番を打つ右打ちの外野手・笹原操希(みさき)といった強打者もおり、投打において能力の高い選手が揃う。

 また、松本一の伊東悠太の鮮やかなコントロール、日本ウェルネス長野の関梧岐のパワフルなバッティングも見逃せない。県下一の進学校である長野には、抜群の長打力とバッティングセンスが光る右のスラッガー・宮沢豪太がいて、今年の夏の長野は興味が尽きない。

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