2020.07.18

阪神・西純矢の後継者は順調に成長中。
岡山の隠し玉は捕手から再転向の大型右腕

  • 井上幸太●文 text by Inoue Kota
  • photo by Inoue Kota

 なかでも注目度が急上昇しているのが、倉敷工の福島章太。類まれな馬力は下級生時代から評判だったが、昨秋は故障で本領発揮ならず。オフを利用して体の不安を一掃すると、6月27日の練習試合で147キロをマーク。連投となった翌28日の試合でも142キロを記録するなど、スピードに関しては他を寄せ付けない存在に躍り出た。「マスカットスタジアムで150キロを出す」と目標を掲げて勝負の夏に挑む。

 安定感を武器に公式戦で結果を残し続けているのが、金光学園の伊藤暖人(はると)。上背は167センチと決して高くないものの、グラブ側の腕を高々と掲げる投球フォームには威圧感がある。昨夏、秋の連続で4強に勝ち進むも、準決勝の壁を越えられず。主将も担う自身最後の夏こそ、頂点に辿り着きたいところだ。

 下級生時代から公式戦登板を続ける岡山東商の村上陸と赤井智生のダブルエース、右打者のインコースにも変化球で切り込める高梁日新の中川颯太、緩いボールを効果的に使い、強打者たちも手玉に取る明誠学院の横川大樹、昨夏にノーヒットノーランを達成した玉野商工の2年生・長谷川康生(こうき)、右のエース候補の仲村とともに昨夏の甲子園マウンドに立った岡山学芸館の西村陸努ら、硬軟両タイプの左腕が大会を盛り上げる。

 野手では、それぞれの強みを持つ右の長距離砲4人が注目されそうだ。

 昨シーズン終了時点で高校通算39本塁打を放っている玉野光南の大塚将馬の強く振る力は圧巻。スイングに柔らかさのある創志学園の冨田光哉(こうや)は、木製バットに変わる上のステージでの活躍も予感させる。トップの深さと一振りの破壊力なら、岡山理大付の梶川航之介(こうのすけ)が面白い。

 現時点でプロ志望を明言しているのが、おかやま山陽の漁府輝羽(ぎょふ・こうは)。引っ張りだけでなく、逆方向にもグングン伸びていく打球に大きな魅力がある。昨秋は一塁手メインで出場していたが、外野手、三塁手を猛練習中。中学時代投手としても鳴らした強肩を守備でも生かせれば評価を高められそうだ。