青森山田のエースはハンパない身体能力。最速150キロで打も走もすごい

  • 佐々木亨●文 text by Sasaki Toru
  • photo by Nikkan sports

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高校野球 47都道府県の注目選手
青森編

 新型コロナウイルスの影響により毎年夏に甲子園で開催される「全国高等学校野球選手権大会」が中止となり、その代わりに、各都道府県は独自の代替大会を行なうことを決めた。青森も7月14日からトーナメント方式で開催され、7月28日に決勝が行なわれる予定だ。白熱した戦いが繰り広げられるなか、活躍が期待される好選手たちを紹介したい。

今年5月の練習試合で150キロを記録した青森山田の小牟田龍宝今年5月の練習試合で150キロを記録した青森山田の小牟田龍宝 青森のみならず、東北地区全体でも指折りのポテンシャルの高さを見せるのが青森山田の小牟田龍宝(こむた・りゅうほう)だ。甲子園にこそたどり着けなかったが、昨年夏はドラフト1位で巨人に入団した堀田賢慎との二枚看板でマウンドを守った。

 新チームとなり、絶対的エースとなった小牟田のストレートは145キロにまで達した。その後、右肩を痛めたが、昨年秋の東北大会準々決勝の鶴岡東(山形)戦で約2カ月ぶりのマウンドに立った。

 小牟田は「(右肩は)まだ完全に治っていない」と万全の状態ではなかったが、最速142キロをマークするなど、能力の高さを随所で見せた。

 また、長打力を秘めたバッティングも魅力で、鶴岡東戦では特大の3ランを放った。「本職はピッチャーだと思っています。もっと成長して完成度の高い投手になっていきたい」と語るように、あくまで投手一本で勝負するつもりだ。

 東北大会後は右肩のケアにつとめ、冬場はトレーニングに励んだ結果、体重も増え、今年3月末に球速150キロをマークした。50m5秒8、遠投120mと驚異の身体能力を誇る小牟田の成長は止まらない。

 青森山田のライバル・八戸学院光星には有望な左右の二枚看板がいる。横山大輔は、183センチの長身から角度を生かしたストレートとチェンジアップが持ち味の左腕。まだ大舞台での登板はないが、経験値を積んでいけばさらに能力は開花しそうだ。

 森木光汰朗は最速143キロを誇る右腕。練習試合解禁となった今年5月末の八戸工大一高戦では、6回一死まで無安打投球。結局、2安打8奪三振で完封勝利を収めるなど、能力の高さを証明して見せた。

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