鍛治舎監督の県岐阜商にタレント集結。中京・元謙太は「未来の鈴木誠也」の器 (2ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

昨夏の甲子園準々決勝で逆転満塁本塁打を放った中京学院大中京・元謙太昨夏の甲子園準々決勝で逆転満塁本塁打を放った中京学院大中京・元謙太 この県岐阜商に続くのが、昨年夏の甲子園ベスト4の中京学院中京。なかでも昨年夏の甲子園の準々決勝(作新学院戦)で逆転満塁本塁打を放った元謙太(げん・けんだい)は今年も健在。

 今年の高校球界には、井上朋也(花咲徳栄)、西川僚祐、山村崇嘉(ともに東海大相模)、入江大樹(仙台育英)といった長距離砲がいるが、プロで4番が打てるとすれば、この元だとにらんでいる。強烈なスイングスピードと全身の強靭なバネは、高校時代(二松学舎大付)の鈴木誠也(現・広島)と重なる。

 さらに中京学院大中京には、昨年夏に1年生とは思えないバッティング技術と実戦力を発揮した小田康一郎もいる。

 投手力なら、帝京大可児と大垣日大も負けていない。

「今年は(優勝を)狙える戦力になってきたと思います。うちの投手陣が県岐や中京とどれだけ戦えるか......楽しみです」

 春先、帝京大可児の梶原康之部長の声が弾んでいた。

 入学してから順調に成長し、昨年秋に150キロ台に到達した本格派右腕・加藤翼。速いだけの投手はたくさんいるが、加藤はその自慢のストレートでしっかり空振りが取れる。つまり、ボールの回転数がいい証拠だ。制球力、変化球の精度が上がれば、間違いなくプロの逸材だ。

 チームメイトの平良拳晨(たいら・けんしん)も182センチの長身から140キロ台のストレートと落差の大きいカーブで三振を奪える好投手。

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