2020.06.30

菊池、大谷、佐々木と続く好投手の系譜。
今年も岩手に要注目の怪腕が2人いる

  • 佐々木亨●文 text by Sasaki Toru
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 一方、サイドハンドの大久保も今年に入って急成長したひとり。出身は神奈川で南加瀬中時代は横浜港北ボーイズのエースとして活躍。当時から横手投げで、高校入学当初は"かわすタイプ"の投手だった。

 1年秋の東北大会でベンチ入りを果たすと、そこから頭角を現して2年秋には背番号10ながらエース級の活躍を見せる。東北大会の弘前東高との試合では14奪三振の完封勝利。ナチュラルにシュート回転するストレートはとくに右打者に有効で、2種類のスライダー、シンカーも丁寧に投げ分ける。また、昨年秋の公式戦が終わってからカーブを身につけ、投球の幅がさらに広がった。今年に入り球速は145キロまで伸びるなど、大久保の進化はまだまだ続く。

 ほかには、盛岡四高の長身左腕・山﨑諒は緩急を武器に打たせて取るピッチングが身上で、旧チームから登板機会が多い。昨夏の岩手大会4回戦では大船渡高の佐々木朗希(現・ロッテ)と投げ合うなど、経験値の高さも魅力だ。

 また、140キロを超えるストレートが魅力の高田高の佐藤真尋(まひろ)も注目のひとりで、県立校にも好投手が揃っている。

 野手では、スケールの大きい打撃が魅力の花巻東・水谷公省(こうしょう)に注目だ。2年時から主軸を担い、昨年夏はチームの4番として甲子園の舞台にも立った。とくにインコースのさばきがうまく、相手投手の威力あるストレートにも差し込まれないリストの強さとバットコントロールを兼ね備える。