2020.06.13

「センバツ交流戦」で見逃すなかれ。
密かに注目していた5人の逸材

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

昨年秋の北海道大会を制した白樺学園のエース・片山楽生 昨年の秋に見て、今年の春にどうしても見たかったのが白樺学園の片山楽生(らいく/3年/投手/178センチ81キロ/右投左打)だ。

 北海道大会を制し、明治神宮大会でも1勝を挙げるなど大健闘。その牽引役となったのがエースの片山だった。北海道大会から、いかにも投手らしい"粘っこい球質"が魅力だった。

"粘っこい球質"とは、普通は打者に近づくにつれてボールの回転数は落ち、スピードも減速するものだが、逆に加速しているように見えるボールである。よく「ホップするような......」と表現されるボールがあるが、これだ。

 スピードガンでは140キロ前後でも、向き合った打者が感じる球速は150キロ前後。打者はタイミングを計ってスイングするが、ベンチから見ていた感覚と違うために合わない。

 ストレートのスピード感をいっそう際立たせる変化球も、スライダーとチェンジアップが効果的。

 ひと冬越えて急成長する投手をこれまで何人も見てきたが、片山も間違いなくその系譜に連なると思っていた。

 当然、昨年秋に比べて打者のレベルは格段と上がっているに違いない。そんななかで片山がどんなピッチングをするのか楽しみでならない。

 打者なら東海大相模の西川僚祐(3年/外野手/186センチ95キロ/右投右打)だ。彼の実戦でのバッティングはもう10回くらい見ている。しかもホームランも3、4本見ていて、どれも打った瞬間それとわかる一発。昨年秋の関東大会での習志野(千葉)戦で放った場外アーチは、弾道を見失ったほどだ。