四国IL愛媛がいち早く選手の給与を保証「若者が挑戦する場を守りたい」 (5ページ目)

  • 阿佐智●文 text by Asa Satoshi
  • photo by Asa Satoshi

 これまで経験したことのない困難に直面したが、幸い、スポンサーや後援会費についてはオフの間にメドをつけ、コロナ禍の状況でもキャンセルは出なかった。

 とはいえ、いつまでも試合をしないというわけにはいかない。そもそも独立リーグの価値は、夢を追う若者に挑戦の場を与えることにある。現在、四国アイランドリーグは前後期制を採用し、各チーム76試合が組まれているが、遅くとも7月までに開幕し、前期と後期の間に設けられていた約1カ月の休止期間をなくし、ダブルヘッダーを行ないながら、閉幕を10月までずらせば消化できる見込みだ。

 四国アイランドリーグは、もうひとつの独立リーグであるルートインBCリーグとの「独立リーグ日本一」を決めるグランドチャンピオンシップや、みやざきフェニックスリーグへの参加も行なっているが、まずは公式戦の完全消化を最優先させるという。薬師神代表は力強くこう語る。

「このリーグは2005年に石毛(宏典)さんが夢を追いかける若者たちのために......と始めました。リーグができて15年、NPBとの連携も深まってきて、3月には各球団に現状はどうかと連絡をくれました。せっかくの機運をコロナによってしぼませることなんてできませんよ。若者たちの挑戦する場を守らないと」

 コロナ禍によって受けたダメージは計り知れない。それでも、来たるべき開幕に向けて、選手、スタッフたちは懸命に前を向く。

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