四国IL愛媛がいち早く選手の給与を保証「若者が挑戦する場を守りたい」 (2ページ目)

  • 阿佐智●文 text by Asa Satoshi
  • photo by Asa Satoshi

 その後は、それまで以上に地域密着を掲げ、試合開催はもちろん、地域貢献活動など、地道に行なってきた。

 そうした球団だけに、今回のコロナ禍に直面した際も、まずは愛媛マンダリンパイレーツを健全に維持すべく、チームの根幹をなす選手、スタッフが安心して仕事に打ち込めるよう、給与保証の方針をしめしたのだ。

 アイランドリーグ各球団が当初予定されていた3月28日の開幕に向けてキャンプインしたのは、3月初旬のことだった。この時、新型コロナウイルスは隣国の中国や韓国で猛威をふるっており、5日には政府が両国からの入国制限強化の措置をとっている。

 この少し前、NPBがオープン戦、練習試合について無観客での実施を決定。アイランドリーグもこれにならい、2月28日に練習試合の無観客開催を発表した。

 球団も、県内の今治で開始したキャンプ時に感染防止のガイドラインを記載した書類を選手に配布し、プライベートな外出について自粛を通達した。

 3月14日に「改正新型インフルエンザ等対策特別措置法」が施行。これを受けて、リーグ当局は開幕を4月10日以降に延期することを発表した。そして3月24日には東京五輪の延期が決定され、26日にはNPB選手の感染が報道されると、4月下旬以降への再延期を決定。そして4月8日に緊急事態宣言が発出されると、開幕の無期限延期が発表された。

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