済美の「オヨヨドォ~ス!」に大苦戦。芸人ティモンディが「野球留学」を語る (5ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Kikuchi Takahiro

――野球留学といえば、文化の違いに戸惑うという話もよく聞きます。関東出身の部員は前田さん以外にもいたのですか?

前田 僕の同期にひとり、2学年下にもひとりいましたね。他にも東京からサッカー部に入った子もいたり。

――方言やイントネーションの違いに戸惑ったことは?

前田 それはありましたね(笑)。宇和島から来た子とか、最初は何と言っているのかよくわからないという戸惑いはありました。ただ、僕らが救われたのは見知らぬ土地に放り出されたわけではなく、地元の保護者が県外生の面倒を見てくれたことです。

 ユニホームが汚かったら「洗ってあげようか?」と言ってくださったり、背番号を縫ってくださったり。血のつながりはなくても温かい目で見守ってもらえたんです。他にも寮の寮母さんとか、善意でいろいろと世話をしてくださる方がたくさんいたので、言葉の違いにもそのうち慣れていきました。

――野球部独自の文化への戸惑いはどうだったでしょうか。ティモンディさんのYouTubeチャンネルでは、独特な風習や声かけがあったことを明かしていましたね。

高岸 挨拶とか返事は、正直に言って最初は何を言っているのかわかりませんでした。入部して1カ月は挨拶と返事の練習ばかりしていました。

前田 普通の高校なら、返事は「ハイ」ですけど、済美の場合は......高岸!

高岸 アイヤァ~!

前田 これを何百回も練習しました(笑)。「おはようございます」は?

高岸 オヨヨドォ~ス!

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