「サニブラウンに勝った男」より俊足。並木秀尊は獨協大初のプロ野球選手となるか (3ページ目)

  • 大友良行●文 text by Ohtomo Yoshiyuki
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 3年になると、春・秋ともに打率.364をマークし、リーグのベストナインに選出。盗塁も、春は7個、秋は6個と結果を残した。亀田監督は言う。

「性格は気分屋的なところがあるのですが、しっかり自分を持っているし、身体能力はかなり抜けている。日本代表でも勝負できる選手になったと思い、推薦文書にビデオをつけて全日本大学野球連盟に提出しました」

 並木は小学2年から野球を始め、中学では地元(草加市)の軟式チーム・中根ファイターズに所属。おもに三塁と捕手を任されていた。高校は市立川口高(現・川口市立川口高)に進み、入学当初は捕手だったが、2年から俊足を生かすために外野手に転向した。ただ、さしたる実績もなく、どこにでもいる普通の高校球児だった。並木が振り返る。

「自分ではあまり意識していなかったのですが、たしかに足は速かったです。小学校の時に草加市の陸上大会で勝ったこともあるし、高校の体育祭ではダントツでした。

 その足を生かすため、今は陸上やアメフト選手たちの鍛え方をYouTubeや本で勉強しています。練習では、スクワットやジャンプなどで瞬発力を鍛え、長距離よりも30メートルや50メートルダッシュを数多くこなしています。それに風呂上がりには、必ず足の筋肉をほぐしています」

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