「サニブラウンに勝った男」より俊足。並木秀尊は獨協大初のプロ野球選手となるか (2ページ目)

  • 大友良行●文 text by Ohtomo Yoshiyuki
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 打撃でも、いま大学球界で注目されている早川隆久(早稲田大/4年)、竹田祐(明治大/3年)、森博人(日体大/4年)、木澤尚文(慶應大/4年)、森田晃介(慶應大/3年)、伊藤大海(苫小牧駒澤大/4年)らと対戦し、6打数3安打と結果を残した。その3本は、早川、竹田、木澤、といった東京六大学を代表する投手から放ったものだった。

「不安もありましたが、めったに対戦できないような名のある投手たちと対戦できて楽しかった。自分の力は出せました」

 この合宿で自信をつけたことが、プロを目指す大きなきっかけとなった。

 そんな並木の素質にいち早く目をつけたのが、獨協大の亀田晃広監督だ。

「身体能力はすごいものが(最初から)ありました。ただ、下級生の頃はそれを生かしきれていなかった。『このままでは使えない。4年間、代走要員だ』と煽ったこともありました。教員になるつもりで大学に来たこともあり、野球を楽しんでいるだけでしたね。

 ただ、ウチらは(首都大学野球リーグ2部で)7季連続2位。自分たちでなんとか1部へ、という思いが並木にも出てきたのでしょう。2年の秋ぐらいから積極的に練習に取り組むようになり、中心選手に成長しました。打撃技術も年々上がってきました」

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