26歳青年監督が名将の采配に学ぶ「伝統校には本当の強さと凄みがある」 (4ページ目)

  • 加来慶祐●文 text by Kaku Keisuke
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 しかし竹下監督は「それは違う」と言って、こう続けた。

「もっとうまくやれば、なんとかなったという思いがあるので、本当に悔しいです。しかし、こちらが試合後にいくらそんなことを思ったとしても、勝負に勝ったのは明徳なんです。明徳のような伝統校は、相手にそう思わせながらも最後は勝つ。そこに本当の強さと凄みがありました」

 そして最後に、「試合後に残ったものは何ですか?」と尋ねると、竹下監督は「悔しさしかないですね」と即答した。だが、その悔しさのなかには、学ぶべきものも数多くあったはずだ。監督歴わずか4カ月、26歳の青年監督はこの夏、名将からとてつもなく大きな教材を与えられた。

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