2019.05.28

狙うは「ドラ1指名」。BC新潟の
エースが明かす意識改革のプロセス

  • 永田遼太郎●文 text by Nagata Ryotaro
  • photo by Nagata Ryotaro

 昨年はBCリーグで、先発、中継ぎ、抑えとフル回転し、計32試合に登板した。防御率はリーグ6位の3.09と突出した数字ではなく、NPBの球団側からすれば、「もう1年、様子を見よう」と考えても不思議ではない。

 長谷川が続ける。

「たとえば、自分は変化球が弱点だと自覚していますし、周りに話を聞いても『今年はもうひとつ変化球が必要じゃないか』とも言われます。なので、試合では真っすぐに頼って抑えるのではなく、変化球も磨いて"一級品"と言われるぐらいまで上げていこうと考えました。『プロに行きたい』ではなく、『プロの一軍で活躍する自分』をイメージして日々を過ごすことにしましたし、もともとの目標も『NPBの一軍で活躍できる選手』だった。自分をひとつの商品として考えるわけではないですけど、そこまでのレベルにたどり着かないと上では通用しない、今の目標にも届かないと考え直したんです」

 今春のオープン戦では、そのテーマを強く意識しながら相手打者と対峙した。150キロ台のストレートはチラつかせる程度にとどめ、極端に言えば変化球でカウントを取り、変化球を決め球にして抑える投球スタイルを試した。

 もちろん、変化球の質を上げるための一時的なものではあるが、ただのパワーピッチャーで終わらないという明確な目標があった。

 3月26日の熊谷さくら運動公園で行なわれた武蔵ヒートベアーズとのオープン戦では、2回を無失点に抑え、4つの三振を奪った。しかし、試合後の長谷川の表情は曇っていた。

「結果としてはよかったんですけど、納得していないです。もっともっと突きつめられるところがあったと感じているので......」

 スプリットやフォークといった変化球の精度に、まだ不満があったようだ。

「極端に言えば、全球変化球でいって試合を締められたらよかったんですけど、それができないから、今日も真っすぐで相手バッターを仕留めました。真っすぐは自信がありますし、打たれるわけがないと思って投げているので、結果はよかったんですけど、内容的には変化球で腕が振れないとか、打たれたらどうしようと思いながら投げている部分があったりして満足はできなかった。これが真っすぐと同じぐらいのメンタルで投げられるようになったら、もっとバッターも振ってくれると思いますし、もっと見逃しも取れるようになると思うんです。それがこれからの課題だと思いますね」