2019.03.22

平成最後の甲子園に本命ナシ。
大混戦のセンバツで優勝候補はここだ

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 例年同様、分厚い戦力を誇るのが広陵。新チーム結成以来、秋は練習試合も含めて34勝1敗。敗れたのは神宮大会の星稜戦だけという強さを見せた。投手陣は最速148キロを誇るエース右腕・河野佳(かわの・けい)に加え、ともに140キロ近い速球を持つ石原勇輝、森勝哉の両左腕が控える。チーム打率.341の打線は一発こそないが、外野の間へ二塁打、三塁打を量産するライナーを放つ好打者が揃う。過去のセンバツでは3度の優勝。春に強いのも好材料だ。

 昨年のセンバツ準優勝の智弁和歌山は、チーム打率.372と自慢の強打は健在。捕手の東妻純平、二塁手の黒川史陽、遊撃手の西川晋太郎は昨年から主力として活躍しており、経験は豊富。また、昨年夏を最後に甲子園最多勝の高嶋仁監督が勇退し、後任に阪神、楽天などでプレーした中谷仁氏が就任。元プロ監督の采配にも注目が集まる。

 九州大会準優勝の明豊もチーム打率.375と強力打線がウリのチームだ。九州大会は4試合すべて2ケタ安打を記録。4割打者が4人いる打線は切れ目がなく、どこからでも得点できるのが強みだ。投手陣も駒が揃っている。2年生左腕の若杉晟汰(せいた)はスライダー、チェンジアップと変化球がよく、大畑蓮、狭間大暉、寺迫涼生の右腕3人はいずれも140キロ超えの速球派だ。

 このほか、忘れてはいけないのがドラフト1位候補の150キロ左腕・及川雅貴(およかわ・まさき)を擁する横浜だ。関東大会では準々決勝で春日部共栄(埼玉)に2対9とコールド負けしながら異例の選出。それだけ戦力があると評価されている証拠だ。

 昨夏の甲子園で12打数5安打と活躍したキャプテンの内海貴斗、1年時からベンチ入りして注目される度会隆輝(わたらい・りゅうき)らが並ぶ打線はチーム打率.353を誇る。カギを握るのは及川の投球。昨秋の公式戦は1試合平均与四死球が5と不安定さが目立った。目を見張る投球をするかと思えば、3回5失点の春日部共栄戦のように打ち込まれることもある。及川の出来が悪いときにどんな試合ができるかがカギになるだろう。