金足農の「2ランスクイズ」をメジャーリーガーが見るとどう思う? (3ページ目)

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

■マーティン・プラド(マイアミ・マーリンズ/内野手)

―― 2ランスクイズを見て、どう思いましたか。

「アメージング! 二塁走者は、ベンチから指示を受けたのか、自分自身の判断だったのかが知りたいです。とてもアグレッシブなプレーです。自分自身の判断だったら、想定力はすごいです。ある程度想定していないとできないプレーだと思いますが、それを考えていること自体すごい。しかも高校生が考えるとは......」

―― この二塁走者は、そのプレーを練習したことがあったそうです。

「そうでしょうね。というのも、まったくためらいがない。確信を持って走っています。とはいえ、いくら準備していたとしても、あの場面で確信を持って走れる人は少ないと思います。満員の球場で、2点ビハインドの9回裏......勝敗がかかった状況で、アドレナリンは相当出ていたはずです。そのなかで冷静に判断できるのはすごいです」

―― メジャーで同じプレーができそうな選手はいますか。

「いるとしたら、ディー・ゴードンでしょう。まず、俊足であること。それに自分自身の足に相当自信がないとできないと思います」

―― ゴードンはプロですが、この選手は高校生です。

「だからすごいんです。その年齢でその判断力と確信を持つということに感動を覚えました」¥

―― 内野手として、このプレーについてどう思いますか。

「仕方ありません。三塁手も一塁手もキャッチャーも、みんな正しく捕球し、送球していました。誰かのミスでホームインされたわけではなく、相手の準備、センスにやられたのです。脱帽するしかありません」

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