横浜の最速152キロ左腕・及川。あえて2つの球種で勝負する理由 (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 横浜高校の野球部員は練習が休みの月曜日に実家に帰る部員も多いが、オフ返上で体づくりに取り組んだ及川は「年末年始以外は全然帰れていません」と笑う。

 甲子園2回戦で戦う花咲徳栄(北埼玉)とは7月上旬の練習試合で対戦し、8回1失点と抑えている。とはいえ、1年生スラッガーの井上朋也に本塁打を浴びたことを覚えており、気を緩めることはない。さらに、2段モーションと疑われないためのフォーム修正という大きな宿題も残っている。

 最後に「『他の球種を投げられたらラクなのに......』と思うことはない?」と意地悪な質問をすると、及川は冗談めかして「たまに思います」と言った後、こう続けた。

「でも、今はこれでいこうと決めたので」

 及川が見ているのは、目先の地平ではない。さらにその先の世界を目指して、驚異のサウスポーの冒険は続く。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る