スカウトが隠したがる2人。岡山、富山に潜む怪腕は甲子園に現れるか (4ページ目)

  • 菊地高弘●文・写真 text&photo by Kikuchi Takahiro

「東海大菅生戦で打ち込まれて、主に精神面で自覚が芽生えてグレードアップしてきたと思います。野球に対して真面目だし、ピッチャーらしい負けん気の強さもある。それでも、まだもう一歩物足りなさがあります。他のピッチャーが練習試合で結果を残しているなか、山田は少し出遅れている。今春は山田を背番号1にしましたが、絶対的なものではありません。夏までにもう一回り大きな存在になってもらいたいですね」

 高岡商には制球力が高く安定感のある大島嵩輝(たかき/3年)に、身長184センチの本格派右腕・井上ビリィ(3年)という実力のある両右腕もいる。また、富山といえば今春のセンバツに出場した富山商に沢田龍太というプロ注目右腕もおり、熾烈な戦いが展開されそうだ。

 プロ野球のような「完成品」が見られるわけではない。だが、高校野球には「これからどんなにすごい選手になるのだろうか?」と未来に思いを馳せる夢がある。この夏、そんなロマンを味わってみてはいかがだろうか。

■山本昌がセンバツ投手11人を鑑定。「プロでもやれる」と驚くのは?

■山崎武司がセンバツ10人の強打者を評価。特に「ベタ惚れ」なのは?

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る