2018.04.02

明徳義塾がいてもセンバツ2年で
1勝7敗。四国の野球はもう古いのか

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 同点のランナーを3塁に、サヨナラのランナーを2塁に進めるというのがこれまでの高校野球のセオリーだった。ところが、日本航空石川の中村監督は打たせる決断をし、原田は初球を叩いてレフトスタンドに放り込んだ。

「ダブルプレーになってもしょうがないと腹をくくったんやろうね、日本航空の監督は。3番の子はいいバッターですよ」

 攻撃でも守備でも粘り強くプレーし、相手を追い込んで自滅させるのが四国の野球だった。しかし、この試合では自らのミスで流れを渡してしまった。

「『スライダーの抜け球には注意せいよ』と言うとったんやけど……。でも、プロでも失投はあるし、失投でも抑えるときもある。それが野球の面白さ。相手のバッターが見事やったということです。サヨナラスリーランで勝って、サヨナラスリーランで負ける。自分の人生みたいですよ。また出直しです」

 ここ2年のセンバツで、四国勢は1勝7敗という厳しい結果に終わっている。四国の高校野球ファンにすれば悲しい現実だ。

 四国野球の復権はあるのか。時代の経過とともに野球のセオリーが変わり、全国の新勢力が力をつける中で、「四国の横綱」が甲子園でかつてのような強さを見せることがその足がかりになるだろう。四国勢にとって全国レベルの基準であり、目標である明徳義塾にかかる責任は、これからも重い。

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