元ドラ1位選手が母校に指導者として戻ると、どんな仕事をするのか? (5ページ目)

  • 寺崎江月●文・写真 text & photo by Terasaki Egetsu

──現在の和歌山県における勢力図はどんな状況ですか。

中谷 県内では南陵高校が、日本ハムなどで活躍し、オリックスでは二軍監督をされていた岡本哲司さんが監督におられます。強敵になるんだろうなという気配がします。他にも市立和歌山や古豪の箕島も強いですし、「智辯和歌山を全員で倒そう!」という空気も感じますしね。

──近畿地区まで広げるといかがですか。

中谷 やっぱり大阪桐蔭が昔のPL学園みたいな感じですね。近年、なかなか勝てません。
そこになんとか肩を並べられるように切磋琢磨し、一番のライバルと言われるように、履正社、うち、報徳学園、龍谷大平安、奈良の智辯など、その府県でやっぱり強豪と言われる高校が、大阪桐蔭に並んで追い越すぞという気持ちでやっていると思います。

──中谷さんが高校時代から接してきた"高嶋野球"を一言で表現すると?

中谷 10点取られたら、11点取って勝つ。0点に抑えることができたら、なんとか1点を取って勝つ。とにかく相手よりも終わった時に一歩リードするために、毎日相手よりも一歩進んだ練習をすることを考えておられます。

 例えば、相手に150キロの球を投げるピッチャーがいるんだったら160キロの球を打って150キロにビビらない準備をする。相手が10本素振りをするなら、こっちは100本やる精神力ですかね。相手よりも必ず上回った練習と準備をして立ち向かうことだと思います。

──高嶋監督とのコミュニケーションは毎日とられているんですか。

中谷 はい。毎日行なっています。

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