2018.03.05

センバツ注目の二刀流・大谷拓海は、
大谷翔平のことより「打倒・明徳」

  • 松本英資●文 text by Matsumoto Hidesuke
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 指揮官の相馬幸樹監督は2002年から2005年にかけて社会人野球のシダックスに所属し、野村克也氏のもとでプレー。2003年には都市対抗で準優勝した実績を持つ。2007年から中央学院の監督に就任し、恩師である野村氏から学んだ"ID野球"を継承して、昨秋10年目の節目に実を結んだ。

打っても高校通算23本塁打と強打を誇る大谷拓海打っても高校通算23本塁打と強打を誇る大谷拓海  大谷が春のセンバツに向けてこの冬場に取り組んできたことは2つあるという。

「まずバント処理など、フィールディング面を完璧に仕上げることです。守備さえしっかりこなすことができれば、投手として大崩れするリスクは軽減されるはず。もうひとつは体重の増加です。単純に体重を増やすだけでなく、それを生かして技術を磨きたいと思っています。ピッチングでいうなら緩急を織り交ぜた組み立て、バッティングならスイングをよりコンパクトにして、追い込まれてからもヒットを量産できるようにしたいです」

 ピッチングに関しては、貪欲なまでに進化を求める。

「相手打者の狙う球種やコースを見極め、投球パターンの組み合わせ方に工夫を凝らして打ち取りたいですね。最近はリリースの際、ボールのかかりもよくなってきています。このままストレッチやトレーニングをしっかりやっていけば、本番までに150キロを出せると思います」

 変化球も多彩だ。2種類のスライダーにカットボールとカーブ。さらに、いま一番自信のある変化球として挙げたのがフォークだ。

 バッティングでは苦手のインコースを克服するため、内角球を引っ張ってライト方向へ打球を飛ばす練習に余念がない。打撃練習を含めると、スイングは毎日最低でも500回を超える。

 甲子園出場するにあたって、絶対に対戦したいチームがあると大谷は語る。

「(甲子園では)独特のムードに呑まれることなく、自分たちのプレーをしっかりやりたい。一戦必勝で臨んで、優勝を狙いたい。出場するすべてのチームが強そうですが、昨年の秋に明治神宮大会で敗れた明徳義塾(高知)と再戦して、今度こそは勝ちたいと思います。神宮大会ではズラリと並ぶ左打者に打たれて得点されましたが、冬場に左打者対策の練習を積んできました。その成果を大舞台で見せつけたいです」