2017.08.21

スカウトが選んだ夏の甲子園ベストナイン。
このうちドラフト指名は?

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 同じく左腕では、広陵の平元銀次郎を高く評価するスカウトもいた。

「横滑りのスライダーがいいよね。スリークォーターからクロス気味に投げるので角度があるし、左特有のいやらしさを持った投手。中継ぎで短いイニングを任せたら面白いと思います」(パ・リーグ球団スカウト氏)

 右腕では、148キロをマークした北海の阪口皓亮(さかぐち・こうすけ)。

「フォームは悪くないし、体力がつけば面白い存在になります」(スカウトD氏)

 甲子園で自己最速となる149キロを記録した前橋育英・皆川喬涼(みながわ・きょうすけ)も楽しみな逸材だ。

「球に力があるよね。真っすぐ1本でどこまで勝負できるかという感じ。もう少し変化球がよくなればいいんだけど......」(スカウトC氏)

 前橋育英には193センチ、96キロの大型右腕・根岸崇裕の将来性に期待する声もあった。川端、徳山をはじめ、山下、皆川、根岸らはすべて進学を希望しているという。「4年後はドラフト上位候補になっていてもおかしくない」と話すスカウトが多かっただけに、今後の飛躍が望まれる。

 捕手は、大会前から評判の高かった広陵(広島)の中村奨成が突出。中井哲之監督が「(OBで巨人の)小林誠司より上」と絶賛していた通り、初戦の中京大中京(愛知)戦で2本塁打の活躍を見せ、評価をさらに上げた。

「アスリート型の捕手で、今までにないタイプ。長打力はあるし、肩も強い。足もあるから、盗塁もできる。バント処理のときの二塁送球なんかは球がうなっていた。大舞台で結果を出したのも立派。素材的に魅力十分で、夢を見られる捕手です。(ドラフト1位の)12人に入ってくるでしょう」(スカウトF氏)

 広島大会では右手に受けた死球の影響もあって打率.176と苦しんだが、甲子園では試合連続本塁打を放つなど絶好調。評価を不動のものとした。