杉谷拳士が振り返る、帝京vs智辯和歌山「たった1球の敗戦投手」 (6ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • photo by Jiji photo

――前田監督は悔しさを忘れさせないために、あえて厳しい言葉を突きつけたのかもしれませんね。

杉谷 昨シーズンのオフに前田監督にお会いしたとき、「ひとつ上と、拳士たちの学年は、いい選手が揃っていたから甲子園で連覇を狙っていた」とおっしゃっていました。
僕はこのあと2回甲子園には出ましたが、1年生の夏がすべてでした。あのときに1球で試合の流れが変わる怖さを知りました。野球とは流れのスポーツなのだと痛感しました。そのおかげで、野球に取り組む姿勢が変わりました。1年生ですごい経験をさせてもらいましたね」


杉谷拳士(すぎや けんし)
1991年2月、東京都生まれ。帝京高校時代に3度甲子園に出場。3年時には主将をつとめた。2008年ドラフト6位で北海道日本ハムファイターズに入団。プロ2年目の2010年にはイースタン・リーグの最多安打記録を塗り替えた。内野も外野も守れるユーティリティプレーヤーとして、チームには欠かせない存在。2016年から背番号2をつけている。

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