早実・清宮に「脅弾」を浴びた八王子・米原大地が笑顔でいられたわけ (5ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 米原は清宮に被弾した7回限りで降板。そして試合はその後、1点を加えた早実が4対1で勝利を収めた。先発・雪山幹太の粘り強い投球や、三者凡退のイニングをつくらない次につなぐ打線など勝利に結びつくポイントはいくつもあったが、やはり一番のハイライトは清宮の一撃だった。

 試合後、米原の表情からは後悔の念は感じ取れなかった。

「自信のある投げ方で、強い気持ちで投げられたと思います」

 腰の不安があったのは確かだ。しかし、試合中に本来の姿を取り戻し、その上で打たれてしまった。しかも、とんでもないホームランを......。米原の表情からは、清宮と真剣勝負ができたことの喜びすら感じられた。

 もはや清宮幸太郎というスラッガーは、打たれた相手にも力を与える存在になっているのかもしれない。

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