まさに「左の内川」。花咲徳栄・西川愛也の打撃術にスカウトも惚れた (3ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 西川のバッティングは、金属バットというアドバンテージを割り引く必要がない。プロのスピードに目さえ慣れることができれば、早い段階で戦力になれるバッティングだ。

 昨年5月に大胸筋を断裂するケガを負い、夏の甲子園は痛みに耐えながら3試合を戦った。そして11月、断裂していた箇所を手術した。

 そのため、もともとは外野手だがこの6月までファーストを守り、大事をとってほぼノースローだった。守備ではあまり貢献できなかったが、西川は落ち込んだりする素振りをまったく見せなかった。むしろ、「バッティングで2倍、役に立ってやる!」といった気概が打席から伝わってきた。

"渾身"とは、心の込め方だと、西川に教えてもらったような気がした。高度な技術で安打を量産。そんなスイング職人になれる資質を、西川愛也に感じている。

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