高校球児のスマホ事情。敵情報はツイッターで、気合い注入はLINEで (4ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 この他のSNS関係では、野球部でLINEのグループを作っている学校がほとんどだった。野球部全体、または学年ごとでグループを作る。たいていは集合時間や予定などの連絡手段として使われるが、智弁学園の田渕竜臣はこんなことを言っていた。

「グループで会話をしていることで、それがチームのまとまりになっていると思います。昨日も『明日は何としても勝つぞ!』と言い合ったんですけど、それでモチベーションが高くなりますし、プラス思考でいけると思います」

 面と向かっての会話ではなく、LINEで会話をするのが今の高校生。だから、直接言い合うのではなく、LINE内の会話でも気持ちが盛り上がるのだ。

 中高生の多くが、ひとり1台は携帯電話を持つ時代。寮にいれば指導者が管理できるが、自宅に帰れば管理できない。通学生であれば、使い方は完全に選手任せになる。大きなプラスにも、大きなマイナスにもなる可能性があるスマホやSNSの利用。時代に合わせて、どう対応していくのか。大人よりも使いこなす能力のある高校生たちが自分たちでどんなルールを作っていくのか。SNSのほかにも、野球用のアプリもある。スマホ時代の高校野球。この記事が、野球に役立つ使い方を考えるきっかけになることを願っている。

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