「清宮フィーバー」に沸くセンバツ。
でも本当の実力校はここだ!

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 ダークホースとして挙げたいのは静岡。8強入りした2年前のチームに比べると小粒だが、突出した選手がいない分、それぞれが自分の役割を意識している。チームを引っ張るのはエースの左腕・池谷蒼大(いけや・そうた)。東海大会では27回3分の2を投げて33奪三振。四死球はわずか4と、三振が取れて無駄な走者を出さない。大舞台でも変わらず、いつも通りの投球ができれば全国でもトップレベル。順当なら2回戦で当たる大阪桐蔭は、西谷浩一監督になってからのセンバツ5敗のうち4敗が左腕相手だけに、対決に注目が集まる。

 この他では、「今年は打てるチーム。全国制覇を狙う」と馬淵史郎監督の鼻息が荒い明徳義塾(高知)、昨春センバツ優勝の中軸・太田英毅と福元悠真が残る智弁学園(奈良)、三浦銀二-古賀悠斗という全国屈指のバッテリーを擁する福岡大大濠、昨夏優勝の作新学院(栃木)、悲願の東北勢初制覇を目指す仙台育英(宮城)、盛岡大付(岩手)、複数の左腕と大型ショート・嶋谷将平がいる宇部鴻城(山口)などの戦いぶりからも目が離せない。

 有力校が初戦から激突する今年のセンバツ。優勝候補がつぶし合い、伏兵が飛び出すのか。それとも強豪が力の差を見せつけるのか。熱戦は3月19日に開幕する。

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