長島三奈「覚えていますか。2006年の『代打の神様』今吉晃一くん」 (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva   露木聡子●撮影 photo by Tsuyuki Satoko

10年前の大会を熱く語ってくれた長島三奈さん。 高校野球への思いは当時も今も変わらない10年前の大会を熱く語ってくれた長島三奈さん。 高校野球への思いは当時も今も変わらない

――決勝の15回引き分け再試合の話は、2年前にもお伺いしました。スタンディングオベーションの話、その田中将大選手の話印象に残っています。

「そう、たしかに決勝再試合はすごい試合だったのですが、私は2006年の夏といえば、鹿児島工業の今吉(晃一)くんなんですよ。今年は鹿児島の地方大会にも行ったので、スタッフとも『あれから10年かあ、早いよね』なんて盛り上がりましたし、開会式で鹿児島工の球児たちにも会えたので、『今吉くんの時からずっと応援しているよ。今年はどんなチーム?』と話をしてきました」

――打席での雄叫び「シャー!」で有名になった今吉くんですよね?

「そうです。印象に残っていますよね。『代打の神様』で県大会は6打数5安打、打率8割を超えているんです! チームメイトもみんな今吉くんが大好きで、取材に行くと『神様はこいつです』なんて、みんなニコニコして紹介してくれるんです。

 彼は元々捕手だったのですが、腰をケガしてしまい、特に腰に負担がかかるポジションということで、地方大会から代打専門になったわけです。代打はここぞの、流れを変える大事な場面で打席に立つので、本人も気持ちを入れることが大事なのはわかっているし、それを心掛けているんです。その気持ちが一球一球の『シャー!』になっているんです」

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