1位指名は4人。プロのスカウトが認めた「甲子園18人の逸材」 (5ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 北陸との初戦で"サイクル超え"の4安打をマークも、投手としては本来の力を発揮できなかった東邦・藤嶋健人は投手と野手の両方で高い評価を受ける。

「やっぱりピッチャーでしょう。この夏は調子が悪かったけど、夏前の練習試合ではすごかった。最速145キロで常時140キロ台。カットボールとツーシームもよかったし、将来の完成型は中日の吉見一起かな」(パ・リーグスカウトC氏)

「ウチは打者評価。あのパンチ力は魅力。右中間へのホームランはすごかったよね。ヘッドの使い方が上手。キャラもいいし、人気があるところもいいよね」(セ・リーグスカウトD氏)

 野手としては足が速くなく、守る位置に問題があるために球団によって評価に差が出てきそうだが、投打どちらにしても3位ぐらいで指名があるのではないかという声が多かった。

 投手と比べて「圧倒的に候補がいない。例年以上に少ない」とスカウトが嘆いたのが打者。そのなかで、指名を確実視されるのが秀岳館の捕手・九鬼隆平だ。

「バットが振れるのが魅力。打てる捕手なので評価は上がるでしょう。積極性もあるし、肩の強さもある。捕手に素材がいないとはいえ、高校ナンバーワン」(パ・リーグスカウトC氏)

 捕手では、明徳義塾の古賀優大も名前が挙がった。

「バッティングはもうひとつだけど、地肩の強さはあるし、捕手としての精度は高いよね」(セ・リーグスカウトA氏)

 内野手で高い評価を受けたのが佐久長聖の元山飛優。

「守備力は大会ナンバーワンでしょう。特にスローイング能力は高い」(パ・リーグスカウトC氏)

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