1位指名は4人。プロのスカウトが認めた「甲子園18人の逸材」 (3ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 そして、大会前からドラフト1位確実といわれた"BIG3"に割って入るどころか、それ以上の評価を得たのが最速152キロをマークした作新学院の今井達也だ。

自己最速の152キロをマークし、一躍ドラフト1位候補となった作新学院・今井達也自己最速の152キロをマークし、一躍ドラフト1位候補となった作新学院・今井達也「バランスがよく、球持ちがいい。バッターは球速以上に速く感じるんじゃないかな。コントロールもいいし、打ちづらいタイプだと思うよ。体力さえつけばもっとよくなるし、スピードも出る。BIG3の3人はできあがっているけど、伸びしろは今井が一番でしょう」(セ・リーグスカウトA氏)

「力を入れずにリリースだけにかける投球ができている。腕も振れるし、スピンのきいた回転のいい真っすぐが魅力。7、8分の力で放れるし、まだまだ余力がありそう。藤平よりは上でしょう。間違いなく、12人(ドラフト1位)に入ってくる」(パ・リーグスカウトB氏)

"BIG3"に今井を加えた、"四天王"と表現したスカウトもいたほどで、間違いなく今大会で評価が急上昇した1人だといえる。

 この4人はドラフト1位がほぼ確実。これに次ぐ評価を得たのが木更津総合・早川隆久と広島新庄・堀瑞輝の両左腕だ。早川は高校生離れした安定感が出色。

「早川は総合力が高いよね。すべての球が80点以上。ボールがいいうえにコントロールもいいから高校生はなかなか打てない。集中力も途切れないし、コンピューターみたいに心もフォームも変わらない。現時点でも社会人で普通に投げられる。将来はソフトバンクの和田毅のようになれる逸材」(パ・リーグスカウトB氏)

 現時点では大学進学が濃厚だが、プロ志望届を出せば3位では指名されるレベルだという。

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