中越・今村豪「たった2球の失投」を招いた
絶好調というワナ

  • 中村計●文 text by Nakamura Kei
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 今村は目に涙をためながらも、終始、背筋をピンと伸ばし、はっきりとした口調で取材に応じた。

「校歌を歌えなかったことは悔しいです。でも、内容に関しては、これまで自分がやってきたことが間違っていなかったと証明することができたのでよかったです」

 失投はわずか2球だった。だが、その2球を立て続けに痛打され、勝利を逃した。満足と後悔。敗北感と達成感。いくつもの相反する感情が、入り混じっていた。

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