東大野球部、悲願の勝ち点1はこの春に実現するのか?

  • 元永知宏●取材・文 text by Tomohiro Motonaga
  • photo by Jiji photo

「東大はいつまで負け続けるのか」

 多くの野球ファンが気を揉んだ東京大学の連敗が94で止まったのが、2015年春季リーグ戦、法政大学との第1戦だった。東大は秋にも法大から勝ち星を奪い、春の1勝がフロックではないことを証明した。それ以外の試合も、勝利にはつながらなかったものの接戦に持ち込み、他の5大学を苦しめた。

明大戦で力投を見せる東大のエース、宮台康平明大戦で力投を見せる東大のエース、宮台康平

 連敗ストップから1年、東大の評価は大きく変わった。

「今年の東大は強い」

 2016年春季リーグ戦の第1戦。マウンドに上がった宮台康平は3シーズン連続優勝を狙う早稲田大学を相手に快投を見せた。最速145キロのストレートで押しまくり、毎回の13奪三振で、8回まで1点も許さなかった。翌日のスポーツ紙には、「来年のドラフト候補だ」「東大史上最高のピッチャー」「六大学で一番いい左腕」という文字が躍った。

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