センバツ開幕。近畿勢の3連覇を止める有力校はここだ! (3ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 関東大会を制した浦和学院も粒揃い。1年夏からレギュラーの主将・津田翔希(内野手/右投右打)、昨秋の関東大会でサイクル安打を記録した荒木裕也(外野手/右投右打)ら打線は好機に強さを発揮する。

 その他、関東勢では常総学院(茨城)と健大高崎(群馬)も上位進出の可能性を秘める。常総学院は、中学時代にボーイズ日本代表の左腕・鈴木昭汰(左投左打)の安定感が光る。制球がよく、昨年秋は防御率0.92の成績を残した。一方の打線は、183センチの大型二塁手・宇草孔基(右投左打)、1年夏に甲子園を経験している石井大貴(内野手/左投左打)、荒原祐貴(外野手/右投左打)らの強打と、常総学院が得意とするセーフティースクイズを絡めて得点を奪う。

 健大高崎は昨年の秋、9試合で24盗塁を記録し、昨年の甲子園で旋風を巻き起こした“機動破壊”は今年も健在。秋は走塁の精度に問題があったが、ひと冬越えてレベルアップ。さらに、強肩強打のプロ注目捕手・柘植世那(つげ・せな/右投右打)、176センチ90キロの大砲・柴引良介(内野手/右投右打)ら、昨年よりも長打を打てる選手がいるだけに得点は期待できる。投手陣も130キロ台後半のストレートとチェンジアップで打たせて取るピッチングを身上としている左腕の川井智也(左投左打)の安定感が増し、リリーフのサイドスロー投手・橋詰直弥(右投右打)はランナーを背負ってからの粘り強い投球が光る。

 この他にも、最速152キロ右腕・高橋純平(右投右打)を擁する県岐阜商。出場校の中、唯一チーム打率が4割を超す静岡の戦いにも注目だ。

 今年も近畿勢が勢いを見せつけるのか。それもと他の地区が意地を見せるのか。球春到来を告げる熱戦の火ぶたがまもなく切られる。

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