清宮幸太郎インタビュー。ホームランへのこだわり、父、そしてイチロー (4ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Sportiva

―― 子どもの頃からずっと続けてきて、今につながっているな、と思うことはどんなことですか。

清宮 それは......食事かな。小さい頃からたくさん、いい食事を与えてもらってきましたし、高校の時も食事面ではずっと支えてもらいました。たくさんの知識も与えてもらいましたし、身体を大きくするためにはいつ、何を食べたらいいかということをいつも考えてきました。その延長で食事について考えることは今もずっと続けていて、身体を大きくする上で睡眠、トレーニング、食事は1対1対3だと思うくらい、僕にとって食事は重要です。

イチローからかけてもらったひと言で自信を深めた

―― 清宮選手が考える、カッコいい大人とは、何を持っている人ですか。

清宮 自然と、ついていきたいと思える人です。

―― それはお父さんですね(笑)。

清宮 うん、そうですね、確かに(笑)。

―― お父さんには何を教わったと思っていますか。

清宮 バカじゃ何もできない、ということです。常に「ああしたら、こうなるんじゃないか」という仮説を立てて、自分でやってみて、違ったらまた別の方法を探す、というアプローチを繰り返す。そういうプロセスを父親はすごく大事にしているので、そういうところはすごく学びました。野球にはそんなに詳しくないのかもしれませんけど、「こうすればいいんじゃないか、ああすればいいんじゃないか」ということを日頃から言ってもらえていますし、高校時代、僕がキャプテンだった時もたくさん相談に乗ってもらいました。

―― 最近、接したカッコいい大人といえば、お父さんのほかには誰が思い浮かびますか。

清宮 このオフ、イチローさんと一緒に練習させていただいたんですけど、カッコよかったです。

―― イチロー選手のカッコよさ、清宮選手はどういうところに感じたのでしょう。

清宮 それを一言で表すのは失礼かなと思うんですけど、本当に人間性がすばらしいなと思いました。神戸ではイチローさんと一緒に練習をする仲間がいらっしゃるんですけど、その人たちにひとりひとり、イチローさんがバッピ(打撃投手)をして、みなさんが順番に打つんです。ビックリしました。すごく気さくに話しかけてくれますし、人間性という言葉だけで表現するのはもったいないくらいです。

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