山本昌がドラフトの「目玉&隠し玉ピッチャー12人」を最終チェック (12ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki,Ozeki Yuichiro

鶴田圭祐(帝京大・準硬式/180cm・84kg/左投左打)

硬式球よりスピードが出にくいと言われている準硬式球で149キロを投げたそうですね。腕の振りが素晴らしく、まさしく「原石」という印象です。体重移動で前の肩(右肩)が捕手の方向に寄ってくれば、もっとボールに力が伝わるようになるはず。2~3年かけてじっくり体づくり、フォームづくりに取り組めば、大成する可能性は十分あります。軟式野球からプロ入りして大活躍した大野豊さん(元広島)のようになってほしいですね。

 以上、12投手について語らせていただきました。

 今回は大学生・社会人を中心に見ていきましたが、やはり高校生と比べると体幹が強くてフォームがしっかりしている印象です。指導者のレベルが年々レベルアップしていることを感じますし、いい傾向ですね。

 大学生・社会人は、まずはこのままの形で、プロで勝負してほしいです。今の形でどれだけ通用するか試して、そのなかで自分の伸びしろを見つけていく。高卒の選手に比べて、結果を出すまでに許される時間は短いわけですから。

 今回見たなかで僕がドラフト指名できるとしたら、田中投手(創価大)か濱口投手(神奈川大)にするでしょうね。田中投手は、現時点で大きな欠点が見当たりません。濱口投手は粗削りですが、プロでコントロールを磨けば、すごい投手になる可能性がありますからね。

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