【自転車】Jプロツアー首位のTeamUKYO。アジアでは何位?

  • 西村章●構成・文・写真 text & photo by Nishimura Akira

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第61回】

 国内シリーズ戦のJプロツアーでチーム総合首位に立っているTeamUKYO。だが、彼らが目指しているのは、国内トップの座だけではない。目標とする「ツール・ド・フランス参戦」のためには、アジアでも頂点を勝ち取らないといけないのだ。現在、TeamUKYOはアジアの中でどの位置にいるのか――。

(前回コラムはこちら)

現在Jプロツアーで個人総合首位に立つTeamUKYOのパブロ・ウルタスン現在Jプロツアーで個人総合首位に立つTeamUKYOのパブロ・ウルタスン 6月最初のレース、Jプロツアー第8戦・栂池高原ヒルクライムを終え、TeamUKYOはチーム部門・個人部門ともに首位の座を守っている。第8戦終了時点のランキングは、個人部門トップのパブロ・ウルタスンが4567ポイント、2番手につける畑中勇介が4413ポイント、3番手の窪木一茂が3936ポイントと、TeamUKYO勢が占めている状況だ。ランキング4位は宇都宮ブリッツェンの増田成幸(3722ポイント)、5位にはTeamUKYOからマトリックス・パワータグへ移籍したホセ・ビセンテ(3316ポイント)が続く。そしてビセンテから僅差の3310ポイントで、6位にTeamUKYOのオスカル・プジョルがつけている。

 Jプロツアーのレースは、優勝や上位入賞によって数百ポイントの得点が与えられるため、これら上位選手の順位は数戦もすれば大きく入れ替わる可能性がある。全24戦が予定されている今シーズンのカレンダーでは、現在はまだ全スケジュールの3分の1を消化したに過ぎない。上位を独占しているとはいっても、TeamUKYO勢の各選手にとっては一時(いっとき)の油断も許されないポイント差であり、一方、追いかける側のライバル勢にしてみれば、1戦ずつ大切に戦いながら虎視眈々と逆転を狙い得る射程範囲だ。この距離感は、いわば1日200キロを走るロードレースで、いいペースを刻んで逃げを図る先頭グループと、それをひたひたと追いかける後続集団の戦いにたとえることもできるだろう。

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