【自転車】開幕戦を制したTeamUKYO。その勝因は? (4ページ目)
「レース直前のオーダーで、『今日は窪木で行くぞ!』と言われて、『えっ、マジですか?』という状態だったんですけど、託された以上はやらなくちゃいけないので、気持ちを切り換えて今日は絶対に頑張ろうという気持ちで臨みました」
さらにもうひとつ、窪木には今日のレースで何としてでも勝たなければならない大きな理由があった。
1週間前に他界した和田選手は、窪木の日本大学時代の2年後輩で、しかも和歌山県代表のチームメイトとして、国体やオリンピックを目指してともにトレーニングをしてきた間柄であった。
「和田への思いも込めて、今日は絶対に勝つという気持ちで走りました」
窪木はゴール後、手首に巻いた黒い腕章を空に向かって掲げた。
窪木の言葉にもあるとおり、今回の優勝は、TeamUKYOが総合力を発揮して得た勝利だ。ウルタスンが3位入賞、畑中は5位に入り、グアルディオラがポイント賞(12周目)を獲得しているところからも、今年の彼らの高いチーム力をはっきりと見て取ることができる。
キャプテンの土井も、満足げな表情でレースを振り返った。
「能力の高い選手が入ってくると、こういうレースができるね。パブロ(・ウルタスン)やオスカル(・プジョル)やサルバドール(・グアルディオラ)は皆、僕からの指示がなくても動かなきゃいけないところできっちりと動いて、レースを組み立てることができる。だから、今日はストレスなく勝利に持っていくことができました」
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