単純にかっこよかった。酒井宏樹がマルセイユ移籍の胸中を語る

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi 赤木真二●撮影 photo by Akagi Shinji

――それが、4年をドイツで過ごした後にOMを選んだ理由のひとつなんでしょうね。

「でも、まずマルセイユのクラブと しての格を感じたし、単純にかっこよかったというのもあります(笑)。とにかく、ここでプレーできたら幸せだろうなと思える場所だった。実際、ここに来た 時点で僕にとってはすごく大きな一歩だったんです。だから、この場所を用意してくれた人たちに感謝したいですし、今はあのフランスでいちばん大きいホーム スタジアム(ヴェロドローム)でプレーすることが、目の前の目標ですね」

 決して背伸びすることなく、冷静に自分の立ち位置とこれから始まる新たなる冒険について語る酒井を見て、改めて彼の成長ぶりをうかがい知ることができた。果たして、ドイツでの4年間は、酒井にどれほどの自信を与えてくれたのか――

 すでにOMの一員として始動している酒井は、さっそくプレシーズンマッチで活躍するなど新天地で上々の滑り出しを見せているようだが、どうやらそのカギも、ハノーファー時代にありそうだ。

(つづく)

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