単純にかっこよかった。酒井宏樹がマルセイユ移籍の胸中を語る
■酒井宏樹インタビュー part.1
今から4年前、ロンドン五輪のピッチに立って日本のベスト4進出に大きく貢献した酒井宏樹は、激動の夏を過ごしていた。
五輪開幕前にドイツに渡り、新天地となるハノーファーに合流すると、自身初となるヨーロッパでの挑戦だったにもかかわらず、すぐさま五輪出場のためにチームを一時離脱。ロンドンで活躍した後にドイツに戻って、ブンデスリーガの開幕を迎えた――。
再びオリンピックイヤーを迎えた今年の夏、酒井は、抜けるような青空が広がる南仏プロヴァンスの大都市マルセイユで、ヨーロッパの新シーズンを迎えてい る。ハノーファーとの契約を全うした後、次なるステップを求めて選んだ新天地は、フランスのビッグクラブのオランピック・マルセイユ(以下、OM)。かつ て2005年に中田浩二もプレーしたことがある世界的にも名の知れた屈指の名門だ。
ハノーファーからマルセイユへの移籍を選択した酒井宏樹 五輪での快進撃により日本中を沸かせた 4年前は、まだその表情にあどけなさを残していた22歳の若者も、精悍な26歳になった。ハリルホジッチ率いる日本代表においても重要な戦力となった今、 酒井は新天地でどのような夢を描いているのか? ユーロ一色で盛り上がる開催地マルセイユで、その胸の内を語ってくれた。
――マルセイユは初めてですか?
「いや、ジュニアユースのときに1度だけ。遠征先がマルセイユだったんです(※)」
※2006年4月に行なわれた「モンテギュー国際大会」にU-16日本代表メンバーとして参加
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