豪華アタッカー陣で3-0快勝も、ベルギーを優勝候補に推せない理由

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

 前夜のスペインに続く、3-0の快勝(スペインはトルコに勝利)。優勝候補の呼び声まであるベルギーが、ユーロ2016での初勝利を挙げた。

 ベルギーは5日前のグループリーグ初戦、イタリアに0-2と敗れ、痛い黒星スタートとなっていた。それだけに、第2戦のアイルランド戦は絶対に勝たなければならない試合だった。

アザールを筆頭に前線にタレントが揃うベルギーアザールを筆頭に前線にタレントが揃うベルギー 今大会出場全24カ国のなかでは最上位である、FIFAランク2位の力をようやく見せつけたといったところだろう。

 アイルランドを叩きのめした(事実、アイルランドのマーティン・オニール監督は試合後、かなり意気消沈していた)ことからも分かるように、ベルギーの魅力は、質、量ともに豊富なタレント。リーガエスパニョーラ、プレミアリーグ、ブンデスリーガ、セリエAなどでプレーする一線級が揃うなか、とりわけ2列目に並ぶ豪華アタッカー陣が最大の魅力だ。

 アイルランド戦の先発は、左からMFエデン・アザール、ケビン・デ・ブルイネ、カラスコ。イタリア戦と比べると、マルアン・フェライニをベンチに置いた分、高さとパワーには欠けたが、スピードは増した。これだけハイレベルなオプションから様々な組み合わせを選択できるのだから、他国垂涎の陣容である。

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