デカくなった岡崎慎司。成功のために考えた
プレミア仕様の肉体改造

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 レスター・シティが、ついにプレミアリーグのトロフィーを手にした。

 5月7日、エバートン戦の試合後に戴冠式が行なわれ、岡崎慎司も高々とトロフィーを持ち上げた。式典では、チームメイトと一緒に飛び跳ねて、「チャンピオーネ!」の大合唱。シーズンを戦い抜いた仲間たちとリーグ制覇の喜びを分かちあった。

トロフィーを手にチームメイトと喜ぶ岡崎慎司トロフィーを手にチームメイトと喜ぶ岡崎慎司 本拠地のキング・パワー・スタジアムは、試合前から興奮の坩堝(るつぼ)と化していた。チームカラーである青と白のフラッグが揺れ、サポーターはトップリーグで優勝経験のないクラウディオ・ラニエリ監督を「チャンピオン! ラニエリ!」のチャントで讃えた。ボルテージは極限まで高まり、ゲストとして駆けつけたイタリア人オペラ歌手、アンドレア・ボチェッリが歌い始めてもチャントが鳴り止まず、ラニエリ監督が「静粛に」のジェスチャーで落ち着かせる必要があったほどだ。

 試合も、さながら「祝宴」のようだった。FWジェイミー・バーディーがPKを含む2ゴールを挙げれば、15歳からレスターに所属するMFアンディ・キングが1ゴールを奪取。実力でも勢いでもエバートンを圧倒し、3-1の完勝で戴冠式に華を添えた。

 しかし、式典を終えて取材エリアに姿を現した岡崎は、すっかり落ち着き払っていた。「儀式みたいなのは、あんまり好きじゃないかも。うれしいですけど、優勝が決まった瞬間がすべてだった。トロフィーを掲げたときはうれしいし、みんなでワーと騒いでいるときもいいけど、もう気持ちは落ち着いている。今日の試合も含めてですけど、次にもっと結果を残したい。何だか損な性格やな、と思います。優勝メダル? あー、もうしまいました」

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