ドルトムント、ドイツ杯決勝へ。香川真司「苦しい時期も乗り越えた」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

ドイツ杯準決勝ヘルタ戦でアシストを決め、勝利に貢献した香川真司ドイツ杯準決勝ヘルタ戦でアシストを決め、勝利に貢献した香川真司 ドイツ杯準決勝はドルトムントが3−0でヘルタ・ベルリンを下した。もう一方の準決勝はバイエルンがブレーメンに勝利しており、決勝はバイエルン対ドルトムントという鉄板の、言ってみれば代わり映えのしないカードに決まった。

 リーグ戦では4位につけているヘルタだが、チャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得を目の前にして足踏みを始めている。この3試合は勝ち星なし。先週末のリーグ戦は残留争い中のホッフェンハイムに逆転負けを喫している。その試合では試合後の取材が縮小され、ごく一部の選手しか対応しなかった。アウェーの試合で移動の都合による可能性もあるが、敗戦のショックと見ることもできる。CL出場権を得られる3位または4位で終わることを、それだけ強く意識していることの裏返しだ。

 ドルトムント戦でも悪い流れがそのまま出た。試合後の原口元気は途方に暮れていた。

「相手が強かったなというか、(ボールを)取ってもすぐ取られてしまって......の繰り返しで、バイエルンとやっているのと変わらない感じだった。取ったときには乳酸が溜まっている感じ」

 限界まで走らされ、せっかくボールを奪っても体力が残っていないということだ。これでは攻撃にならず、しだいに守備もままならなくなっていく。

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