本田圭佑の重要性を再認識したミラン。数字が証明するプレーの向上

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

オフィシャル誌編集長のミラン便り2015~2016(28)

ケガのためアタランタ戦を欠場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS)ケガのためアタランタ戦を欠場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) セリエA第31節は、ある厳しい判決を我々につきつけた。ミランはもう勝つことができない――という現実だ。

 ベルガモでのアウェー戦、対戦相手のアタランタはB降格を免れようと争っているようなチームだ。ミランは開始たった5分にPKで先制し、大勝を予感させた。しかし実際は前半終盤に同点に追いつかれ、後半半ばには逆転ゴールを決められてしまった。結果は2-1の敗戦......。

 代表戦での小休止は結果だけでなく、ミランのプレー自体にも悪影響を及ぼしてしまったようだ。この日のミランのプレーは鈍重で、手の内は相手にミエミエ。おまけにまるで覇気が感じられなかった。特にカルロス・バッカとルイス・アドリアーノの2トップは一度もチャンスになるようなクロスを受け取ることができず、敵のDFを抜くことはなかった。

 いくつ試合をこなしてきても、ミランの短所は変わらない。そこでシニシャ・ミハイロビッチ監督はチームトップの了解を得て、ある厳しい決断を下した。合宿練習を次の試合まで続けるということだ。

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