ダービー完勝を生んだミランの右サイド。本田圭佑はサッカーを知っている

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

オフィシャル誌編集長のミラン便り2015~2016(20)

「俺たちこそがミラノだ! 俺たちこそがミラノだ!」

インテル戦の勝利に大きく貢献した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS)インテル戦の勝利に大きく貢献した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) 日曜日の晩のミラノダービーの後、サン・シーロにはミラニスタのこんな歌声が響き渡った。同じミラノに本拠地を置く永遠のライバル、インテルに3-0の完勝。ミランが全力を尽くしたのはもちろんだが、多少の運もミランに味方した。後半24分にインテルにPKが与えられたが、キッカーのイカルディのシュートはゴールポストを叩いたのだ。

 しかしそれ以外はすべてミランの努力の賜物だ。数カ月前から採用してきた4-4-2のシステムは今やすっかり肌になじみ、チームに安定を与えていた。

 キックオフ直後だけはインテルに圧倒されたものの、その後は終始ミランが試合を支配。ミランの選手たちは全てのポジションにおいて、闘志でも集中力でもインテルを凌駕していた。こぼれたボールに先にたどり着くのもロッソネロのユニホーム、1対1の競り合いに勝つのも常にロッソネロのユニホーム。インテルのアタッカーにはほんの少しのチャンスしかなかった。


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