包帯グルグル巻きで怒った本田圭佑。ダービーでの起死回生を期す

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

オフィシャル誌編集長のミラン便り2015~2016(19)

 2度リードしながらも、2度追いつかれ、2失点。この数語でアウェーでのエンポリ戦の全てを物語ることができるだろう。確かにエンポリは、サッスオーロと共に今シーズンのサプライズチームではあるが......。

 もちろんミランはこの引き分けという結果に満足していないし、その内容にも納得していない。キックオフ直後、まずはカルロス・バッカがすぐにゴールを決める。バッカはこれで今シーズン12ゴール目(リーグで10ゴール、コッパ・イタリアで2ゴール)。ミランの中では群を抜いての得点王である。しかし前半30分を過ぎたところでエンポリのカウンターを止めることができず同点ゴールを許してしまう。後半始まってすぐにボナベントゥーラのゴールでまたリードするが、これもまた数分後には追いつかれた。

エンポリ戦に後半41分まで出場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS)エンポリ戦に後半41分まで出場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) 試合についてミハイロヴィッチはこう語っている。

「この試合を勝ち抜こうという怒りに欠けていた。だから内容からしたらこの結果は妥当だろう。もちろん我々は勝ちたかった。しかしエンポリは今、イタリアで一番波に乗っているチームのひとつ。彼らのホームでの試合は難しい。ありえないことではない。ただ終了20分前くらいから、彼らのテンポが落ちることを我々は分かっていた。そこを突き、逆にスピードを上げて勝利をモノにすべきだった」

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