岡崎慎司の「見えにくい貢献度」にラニエリ監督はいつ気づく?

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 レスター・シティの快進撃が止まらない──。

 11月7日に行なわれたワトフォードとの一戦で勝利(2−1)し、国内リーグ戦で3連勝。当初は残留争いに巻き込まれると見られていたレスターが、シーズン半ばとなる11月に入ってもプレミアリーグ3位の上位に踏みとどまっている。

ボールを奪おうと懸命にピッチを走り回る岡崎慎司ボールを奪おうと懸命にピッチを走り回る岡崎慎司 しかも、この試合でも決勝点を奪ったのは、今季12ゴール目を挙げたFWジェイミー・バーディー。自ら奪ったPKを成功させて連続得点記録を9試合に伸ばし、元オランダ代表FWのルート・ファン・ニステルローイが持つプレミアリーグ記録(10試合)まで、あとひとつに迫った。

 一方で、岡崎慎司は3試合連続となるベンチスタートを命じられた。献身的な守備でチームのスタートダッシュの火付け役となったが、MFリヤド・マフレズやMFジェフリー・シュルップら好調のアタッカーに押し出され、最近は控えにまわっている。

 そんな岡崎に出番の声がかかったのは、ハーフタイム。前半のチームが機能せず、クラウディオ・ラニエリ監督は後半の頭から日本代表FWをピッチに送り出した。2トップの一角として豊富な運動量を生かして疾走し、バーディーの手前の位置でパスコースをつくったり、精力的なチェイシングで敵を追ったりと、攻守両方でチームを支えた。試合後、岡崎は勝利に貢献したことに一定の手応えを口にした。

「『もう一度、先発で使おうかな』と思わせるようなプレーができた。自分が出たときのほうが絶対にリズムを作れていたし、俺が入ったことで、より前へプレスにも行けていたと思う」

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