フィンランドで優勝争いを牽引。田中亜土夢、野望を語る

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao photo by Getty Images

 欧州各地は本格的なサッカーシーズンの到来に沸いている。しかし、冬の寒さが厳しい北欧のフィンランドではまるでそれらとすれ違うように、リーグは佳境を迎えている。そんなフィンランドのヴァイッカウスリーガ(1部リーグ)で、現在、首位争いを続けるHJK(ヘルシンキ)を引っ張っているのが、前アルビレックス新潟のMF田中亜土夢(あとむ)である。

フィンランドリーグのHJKでプレーしている田中亜土夢フィンランドリーグのHJKでプレーしている田中亜土夢 田中は海外でのプレーを目指して、今年1月に移籍先が見つからないまま、強化指定時代を含めると10年在籍した新潟を退団。2月頭にヘルシンキと契約した。するとデビュー戦となったリーグカップでゴールを決めるなど好スタートを切り、そのまま名門HJKのトップ下に定着した。

 4月に開幕した12チームによる全33節のリーグは10月25日が最終節となるが、9月26日現在、HJKは首位のRoPS(ロヴァニエミ)から6ポイント差の3位につけており、田中はここまでチームトップの8ゴールを挙げている。

 9月10日には、ホームで4位のインテル・トゥルクに0-2と痛い敗戦を喫したが、田中は充実した表情でこう振り返った。

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